Honda Odyssey新車購入

車検が近付くと、決ってこの車にはあと何年乗ることにしようかと悩む。バブルの時代は3年とか、長くても5年とかで次々と新しい車に乗り換えることがそれほど珍しくもなく、リースで購入というのも一部で流行していた。平成2年に社会人一年目を迎えたまさにバブルの申し子である私は、しかしながら祖父譲りのなかなか古い物が捨てられない性格の故、できるだけ長く乗って最後は乗りつぶして次の車に買い替えるのが理想と思ってきた。

これまで

Nissan Primera

初めて乗った車は同僚の知人から個人売買で譲ってもらった、2年落ち、ガンメタリック、1800ccの初代・日産プリメーラだった。当時私は横浜市の外れ、磯子区の会社の独身寮から、横浜横須賀道路を使い衣笠インターより車で約10分のオフィスまで毎日自動車通勤していた。しばしば週末に東京・渋谷の実家に車で帰り、年に何回かは遠出もしたから、おおよそ毎年20,000kmを走っていた。プリメーラはサスペンションも多少固めの設定で、前席背もたれもダイヤルを回して調整する式の無骨な車_1であったが、移動のための道具としてよく動いてくれた。5年約110,000km乗った所でいろいろと修理をしなければ車検を通せないと言われたため新しく買い替えることにした。

Mitsubishi Legnum

次に乗ったのは三菱のレグナムである。GDIエンジン_2を積んだ最初の車で、ギャランのワゴン版として出た青の1800ccの18ST (2WD) を新車で購入した。この車は何と言ってもその燃費性能がウリで、実際それ程注意して運転せずとも市街地で10km/l程度は走ってくれた。プリメーラの実効燃費が約8km/l程度で、しかもそれよりも100kg以上重たい車重を考えると、これは実に立派な数字である。私は身長が180cm余りあり、比例して座高もあるため、通常のセダンの後部座席にきちんと座ると大抵頭が天井につかえてしまう。前席は背もたれを少し倒し気味にすることもできるし、座面の高さを調整できることもある。後部座席は背もたれも固定で座面の調節も出来ない上に、リヤガラスに向けて僅かに天井が下がって来ていることが多く、頭がつかえてきちんとした姿勢を取ることが出来ない。少し尻を前に出してだらし無く座る他なく、シートベルトをすると腹部にかかってかえって怖い。その点ワゴンは大丈夫である。セダンより少し室内も高めで、荷室があるため後部座席の所でも天井が低くなっていない。

選定

家族が増えたので7人乗り・新宿高島屋の機械式に入る車高155cm以下

そのレグナムも11年がたちまだまだ十分に走りそうではあるのだが、子供が二人でき、隣に住む親が同乗して出掛けることも多くなって7人乗りの車が欲しくなったこともあり、5回目の車検を前に車を買い替える気分になってきた。

では何を買うか、7人乗りという条件だといわゆるミニバンカテゴリになる。車雑誌やインターネットで予備調査を始めるが、渋谷区のような都市部に住んでいると、いわゆる車高155cm以下の立体駐車場に停められることは絶対条件である。実際よく買い物に出掛ける新宿高島屋は155cmを越えると機械式駐車場に入らず自走式に回されるが、自走式は台数が限られている故に駐車場に入れるまでの待ち時間が違う。

実は車高155cm以下の7人乗りの車、となるとほとんど選択肢がないのである。いわゆるミニバンと言われる車の多くは室内高に無駄に余裕を持たせる設計になっており、概して車高が高い。身長180cm長の私が座っても頭の上に10cm以上余裕があるような、例えれば昔の天井の高い家のような設計になっている訳である。色々と調べた結論から言うと、2007年8月に検討を始めた時点では、「低床低重心」をキャッチフレーズにしているホンダの、僅かにオデッセイかストリームしか選択肢がなかった。

Honda Stream試乗

幸い自宅のすぐ近くにホンダの販売店、Honda Carsがあったので、週末に下見に出掛ける。近くのホンダにはオデッセイもストリームも置かれていなかったが、後日試乗車を用意出来るというので頼んでおいた。まずはストリームの用意が出来たという連絡をもらって試乗に出掛ける。ストリームは5ナンバーの、ミニバンというよりは5人乗りハッチバックの車に近い形で、さすがに3列目は狭いものの、小柄な私の妻ならば長距離にも十分耐えられるだけのスペースを維持しているのは驚異的である。

自動車雑誌やインターネット上の評論を読むと、押しなべて3列目は近くの駅まで人を送迎する場合にのみつかえる緊急避難用途である、などと書かれているが、全く笑止千万という他ない。もっとも3列目のシートを使った場合その後ろの荷室にはごく小さなスペースしか残らないから、7人が泊まりがけの荷物をいろいろと積んでストリームで出かけるには、別途ルーフキャリアでも用意しなければ難しいだろう。

Honda Odyssey試乗

翌週に今度はオデッセイの試乗をした。さすがにオデッセイはレグナムよりも全長も大きいのだが、カタログスペック上の回転半径は同じであり、またボンネットが大きく傾斜しており、エンジン部がコンパクトにまとまって運転席が相対的に前に寄っているため、レグナムよりも運転席に座って見た感じはあまり大きいという感じはない。3列目も3ナンバーの車体だけあってストリームより余裕がある。

身長180cm超の私が3列目に座って、多少の我慢は必要なもののスキーにだって十分行ける程の広さがある。きちんと腰掛けると天井につかえて、僅かに頭が前のめりになってしまったプリメーラの後部座席と同程度の居住性をオデッセイの3列目は兼ね備えているから、小柄な妻ならば2列目の人に「もっと座席を後ろにしてもいいですよ」と言うかもしれない。しかも3列目を使ってもゴルフバッグを2つ積めるだけの余裕が荷室に残る。

運転するとレグナムに比べて静かにゆったりと走れるのも気に入った。この時点でホンダならばオデッセイかなあ、と思い始めていたが、ともかく他社も見てからでなくては決められぬ故、カタログだけもらってまずは退散した。

Toyota Ipsum試乗/新型車

ホンダほど近くはないが、気軽に自転車で行ける距離にトヨペットがある。事前の調査でイプサムは155cmの条件から外れることは分かっていたが、実車を見たら考えが変わるかも、と思い出かけてみた。実際に乗ってみると発売からだいぶたっていることもあって古臭い感があり、ひかれる物がなかった。

今一つ盛り上がらない気配を察したのか、営業マンが「実は9月末に新型車が出るんです」と言って、彼らが発売前に新型車について勉強するための社内限りの資料を見せてくれた。トヨペットは店の雰囲気は非常によくできており、子供が遊ぶスペースもおもちゃも色々とそろえてあって、子供が喜々として遊んでいるのを見ながら、親の方はその「お渡しは出来ないんです」という資料をじっくり見せてもらうことにした。

3列シート7人乗り、車高155cmはオデッセイと全く同じ。オデッセイは後ろから見た感じが少しシンプル過ぎるというかすっきりしているのだが、新型車は後ろから見た感じは結構格好良い。想定ライバル車との比較や営業トーク例、といった正式なカタログには絶対に書かれていないようなことも書いてあって面白い。ちなみにオデッセイはやはり想定ライバル車の一つになっているようで、確か安全装備の充実_3、燃費_4、高級感_5などが書かれていた。しかしながら正式発表前で実車もなければカタログもなく、価格もないでは話が進まない。2007年8月末に先行発注が可能になれば営業店で正式な価格提示が可能とのこと、その頃に連絡してくれるよう頼んで引き上げた。

Honda Odysseyカタログ熟読

その後夏休みを挟んでホンダからも特にアプローチもなく、トヨタは約束どおり8月末に見積書を作ってくれたが純正のナビをつけると350万円に近い価格で思っていたより高い上に発表前の新型車ということで値引きもほとんど期待出来ないことが分かって悩みが深まった他は、普段読まない自動車雑誌を本屋の店頭で色々とみてトヨタの新型車の情報_6を読んだりはするものの、いずれにしてもトヨタの新型車の発表後実車を見るまでは何も決められないな、という状態が続いた。

その間オデッセイのカタログをなめるように読み込んだのだが、一つ分かったことがある。それは、オデッセイはグレードによって選べるオプションや色が色々と制約されており、グレードによってはそもそも選択出来ないオプションがかなりあるということ、さらにあるグレードで選べるはずのオプションも自由に選択することは出来ず、予め価格表に載っている組み合わせの通りの選択しかできない、ということである。

例えば特段スポーティーさを求めない一般人向け_7の中の中間グレード(M)の場合、撥水ドアミラー_8と左右独立エアコン_9とキーレスエントリー_10 の3つは、その他のオプションも含めて「全部アリ」という途方もなく高額の組み合わせ以外では同時に選べない。不思議な制約である。ちなみに上級グレード(L)ならばこれらが標準装備で初めから付いてくるので、技術的な理由で3 つが同時に付かない訳ではなく、純粋にマーケティング的理由でこうなっていることは容易に想像できる。販売店に尋ねたところ抜け道、つまり販売店に個別に相談すればカタログに載っていない組み合わせが出来るかと言えば、それも出来ないらしい。

まあ上記のオプションならばあれば便利だが無くても許せるのでどれかを捨てれば済むのだが、トヨタの新型車の販売員向けマニュアルにあった「安全装備の違い」についてはそれだけで片付けるべきでない。レグナムを購入した時はちょうどサイドエアバッグの効果が実際にあった、というような事が新聞記事になっていたころで、レグナムにもサイドエアバッグをオプションでつけた_11 。今回もサイドエアバッグは付けようと思ったのだが、これが難しい。確かにMにも設定はあるのだが、それを付けると他の快適装備、例えばキーレスエントリーをあきらめるか、全く不要な装備までが組み合わされた「全部アリ」を選ぶしかない。しかも、おそらくトヨタの新型車対抗で8月末に設定された非常にコストパフォーマンスの高い(従来の同等オプション設定に比べて30から40万安い)特別仕様車だとそもそもサイドエアバッグが選べない。安全装備に制約のあるホンダのオプション設定は率直に言っていただけない。

Toyota Mark X Zio試乗

2007年9月末にトヨタの新型車、マークXジオが発表になると、早速トヨペットの営業が連絡をしてきた。正式カタログが出たという。展示車もあって実物を見ることができた。塗装の高級感はさすがという感じで、実に美しい。内装も落ち着いていていい感じである。

3列目のシートは、しかしながらオデッセイに比べるとかなり狭い。小柄なわが妻や子供ならばなんとかなる、というレベルで、180cm超の私には正直きつい。ホンダのストリームよりもさらに(特に前後が)狭く感じられ、オデッセイとは比べるまでもない。

後ろからみた外観は格好良いのだが、運転席から見た後部の窓が小さく後方視界に難のあるのは気になった。子供の友達を乗せたりすることもあるため2列目シートは3人がけのベンチシートが望ましいが、そうするとグレードが決まってしまう。友人夫婦と2組でゴルフに行く時しか車は使わない、というのであれば確かに二列目が前席のように左右独立になっている方が座り心地はいいのだろうが、車は色々な局面で便利に使えなければならず、私は2列目を独立させるデメリットがメリットを上回るように思う。その意味では「マークXジオは子育てを終えた夫婦のための車だ」と読んだ雑誌のどれかに書いてあったのが正鵠を得ているということだろう。

それから日を改めて、試乗車が用意できたというので乗りに行った。運転した感じの滑らかさ、静かさはオデッセイ以上に良くできており、ここは非常に気に入った。またわが家の駐車場に入れてみると、オデッセイの場合車庫ぎりぎり一杯まで下げる必要があったのだが、マークXジオはレグナムとほぼ同じ大きさで、車の後ろを人が余裕を持って歩ける程空けても十分車庫に収まった。さらにその状態でマークXジオは後部のハッチバックを開くことができたのはポイントが高い。オデッセイは後部のハッチバックは車庫の後ろの壁にぶつかってしまい全く開けることができなかった。

Odesseyか、Mark X Zioか

ここに至って選択肢は2つ、オデッセイかマークXジオか。カタログを何回も何回も眺め、メーカーのWebページを眺め、使用感などが書いてあるblogを探して読む。全長が小さい事による取り回しの良さと新しさではマークXジオか、でもオデッセイもハッチバックは開かないものの車庫にも入るし3列目を含めて使い勝手は良い。

安全装備はマークXジオに分があるが、オデッセイも最上級グレードにすれば遜色無い。出たばかりのマークXジオの提示されていた値引き額ははあまり大きなものではなかったため、オデッセイのLというグレードにサイドエアバッグをオプションで付けたものと、マークXジオのFという真ん中のグレードの価格がほぼ同等、後はそれぞれどこまでの値引き額が出るのかを見ることにする。

まだ新車発表直後のマークXジオの方は値引き額の増額は無理とのことだったが、中古車業者に見せても「値が付かない」と言われたレグナムに下取り額を数万付けてくれた。一方ホンダは、偶然私の知人の一人がそのお店の古くからの顧客であることがわかり、「よろしく」と電話を入れてくれたことから話が進み、値引き額もかなり増額してくれた上に諸手続き費用などもサービス、さらに新車保証期間を延ばすオプションもサービスで付けてくれる条件を提示してくれた。

ここまで条件に差が付けば悩む事なくオデッセイに決まりである。ちなみに件の友人もオデッセイ、近所に住んでいる妻の知り合いもやはりオデッセイに乗っているのだが、両者とも「オデッセイはいいよ、試乗してみたいのならばお貸しするよ」とまるでホンダの営業マンであるかのように力説していたことも、実使用を踏まえた意見として大きな後押しになった。

Odyssey契約

最終的に購入したのは以下の通りである。

ホンダ オデッセイ
グレード L
オプション サイドカーテンエアバッグ
AFS12
ディーラーオプション ドアバイザー
フロントコーナーセンサー
ETC
保証延長サービス

オデッセイを購入して3ヶ月余になるが、非常に満足している。さすがにLだけあって車内の高級感も申し分ない。それでいて二家族6人とか7人とかで何回か遠出をした時も3列目まで十分ゆとりがあり、ゲストに窮屈な思いをさせる必要はなかった。前席中央にある小物入れは折り畳んでウォークスルーにできるため子供が騒ぎだしても助手席の妻がすぐに動くことができるし、スキーにいった際はこのスペースにスキー板が収まるため、車内に板をすっきりと収納できる。レグナムで使っていたルーフキャリアは外して置いてあるが、もうあれを使う必要はないかもしれない。

Internavi Premium Club

ナビもレグナムで使っていたSONY 製のDVD ナビに比べると様々な面で進化しているのだが、一番の驚きは インターナビプレミアムクラブ である。インターナビプレミアムクラブはホンダの純正ナビユーザー向けのサービスで、ナビに携帯電話などをつなぐことでより詳細でリアルタイムの渋滞情報などが取れる、というものである。

と、まあ使い始める前はその程度にしか認識していなかったのだが、実際に使ってみて、実は インターナビプレミアムクラブの真価は車に乗っていない時にこそある のだということが解ってきた。純正ナビは、これはカタログにも明記してあるのだが、携帯をつないで渋滞情報などを取得する際、その直前に自車がどこをどのくらいの時間かけて移動したのかの情報をセンターに送っているらしい。センター側ではその情報を過去何年にもわたって蓄積・分析することで、何月何日何曜日の何時頃どこからどこまで移動しようとする際、途中のどの道路がどのくらい渋滞するのかをかなり正確に予測できるという。無論その情報はカーナビ本体にもフィードバックされ、従ってホンダの純正ナビは精度が高いのです、というのがカタログに書いてある謳い文句である。

確かに渋滞情報や到着予想時間の正確さなどは以前に使っていたSONY製のナビに比べて優れている感じはある。それよりももっとすばらしいのは 事前にドライブの計画ができる機能 なのである。実は純正ナビのついた車を購入すると、インターナビプレミアムクラブ入会申込書、というのを書かされる。しばらくすると、会員番号とパスワードというのが送られてくるのだが、これを使うとインターネット上の インターナビプレミアムクラブ にログインできる。

そこの中に「ドライブのプランニング」というページがあり、電車の路線検索よろしく、出発地と目的地、必要に応じて経由地等を(住所、施設名、地図などから検索して)指定し、出発ないし到着日時を入れると、渋滞予測に基づいてルートを検索し、結果を地図上にプロットして表示してくれる。さらにGoogle Earthをインストールしてあれば結果をGoole Earth上で見ることもできる。ここまでであれば実は最近いくつかの一般向けサイトでも同様の機能を提供しているのだが、インターナビプレミアムクラブのすばらしいのは、設定したルートや経由地等を登録することができ、それを携帯をつないだカーナビから読み出すことができ、さらに携帯メールアドレスを登録して置くと、「そろそろ出発時間ですよ」とか「想定していたよりも道が混んでいるのですぐに出発してください」だとかいったメールが飛んでくるのであある。

例えば会社の同僚に土曜日にゴルフに誘われたとしよう。今までであれば金曜日遅く帰宅してから、わざわざ車のキーを持って車の所まで行き、ナビを操作して目標を検索し、設定し、そうか自宅から2時間15分かかるのか、ならばあしたは6時には出ないとだめだな、というようなことを確認していたわけである。ところがインターナビプレミアムクラブが使えると、わざわざ車の所まで行くまでもなく自宅のPCを立ち上げて見ればよく、しかも明日の8時半までにつくという条件で検索すれば、特に道が混むことも無さそうなので6時15分に出ればよいことがわかり、しかも翌朝携帯に出発時刻を知らせるメールが届き、車に乗り込んでナビを立ち上げた時には設定したルートをダウンロードすれば改めて目的地を検索などしなくて済む。

どうもこのPCや携帯との連携はあまり大々的には宣伝されておらず、また雑誌などでもきちんとした紹介記事などを読んだことがないのだが、まさにこの機能があるが故に、多少割高でもホンダ車については純正のナビをあえて選ぶ価値があると思う。

クルーズコントロール(単純車速設定タイプ)

Lを選ぶと単純に車速を設定するタイプのクルーズコントロールが標準で付いてくる。これは最新のレーダーで前車との距離を測定し自動的に車間を調整してくれるタイプではないため、その昔父親の車にも付いていたので知っているが、高速でも結構頻繁に速度を調整する必要があってあまり有効に使えず、はっきり言って期待していなかった。

ところが、私も年を取ってあまりスピードを出す運転をしなくなってきた。かつては制限速度58km/hオーバー一発免停道路交通法違反前科一犯判決・罰金8万円に処す、なんて言うこともあったのだが、高速道路の一番右側の車線を前車や抜き去る車や後方ミラーや対向車に常時最大限の注意力を維持したまま走り続けるのはさすがに疲れる。今では高速道路の一番左側の車線を80km/hを常にキープしながら教科書的な車間を空けて走ることが多くなったのが最近の傾向である。

そうなって改めてクルーズコントロールを使って見ると、これが実に便利なのである。車間を十分に取っているので頻繁に速度を調整する必要がない。また定速に近い状態で走れるため燃費も良い。最新のレーダー追尾式のクルーズコントロールならば一般道でも使えてより燃費向上が期待できるのかもしれないが、期待していなかった単純な定速走行式のクルーズコントロールでも、十分使い勝手があったのはうれしい誤算であった。

Odysseyの気になる点

概して満足度は高いオデッセイであるが、いくつか気になる点もある。販売時のオプション選択の不自由さに付いては既に述べた。

ナビは「プログレッシブコマンダー + 音声認識」という入力方式で、運転時であっても負荷になりにくいようになっているのだが、住所や電話番号等の入力ははっきり言って面倒である。別途数字キーが付いている赤外線リモコンか、携帯電話のアプリとして赤外線リモコンがダウンロードできるようになっていて、住所などの入力だけでもできるようになっていると良かった。

安全装備としてサイドカーテンエアーバッグをオプションで選択するのにも苦労したことは既に述べたが、マークXジオに標準の横すべり防止装置は、オデッセイの場合スポーティー向けで燃費性能の悪いAbsoluteにしかそもそも設定されておらないなど、安全性能に対する取り組み、企業アピールには不満が残る。

減速時の燃費性能は極めて良く、市街地においてもアクセルを完全に上げてしまうと時速10km/hぐらいまでは瞬間燃費計が20km/lを振り切ったまま順調にエンジンブレーキが効いてくれる。従って、交差点で誰よりも遅く発進し、車間をあけて早め早めにアクセルから足を離すことに心掛けると、思っていたよりは燃費性能も悪くない。しかし、そうしても市街地だけの運転だと7km/l からせいぜい8km/lである。高速をクルーズコントロールを使いながらゆったり走るとその倍ぐらい走るが、平均的な燃費性能がもう一つ高いとなお良かった。

1 無骨なことをヨーロピアン・テイストというらしい。

2 Gasoline Direct Injection。三菱製ガソリン直噴の希薄燃焼エンジン。

3 新型車はサイドエアバッグも全車種標準装備だがオデッセイは一部車種にオプション、新型車は横滑り防止装置が全車種標準で任意保険の割り引きがあるが、オデッセイは一部スポーティーなグレードのみ。

4 新型車は基準+20%達成だがオデッセイは+10%で取得税の税率が異なる。

5 趣味の問題だが「メタリックの窓枠が高級車の証しである」と件の資料は断定した上で、新型車は窓枠がメタリックだがオデッセイはそうでないと強調。

6 といっても、ほとんどは例の営業マンの事前学習資料の流出コピーのようなもの。

7 Absoluteというグレードのみスポーティーさを追求しておりエンジンもより高出力のものになっているが、その分燃費を犠牲にしているなど普通に乗る人が選択すべきグレードではない。しかしながら自動車雑誌などの多くでオデッセイのお薦めグレードはAbsoluteだ、とされていることが多かった。恐らくそういう雑誌類の想定読者層が、都市部に住んでいる家族持ちの中年男性、という私などとはかなり異なっているのだろうと思われる。

8 サイドミラーが撥水加工+電熱線入りで視界確保が容易、というもの。最終的に購入した車はこのオプションを含んでいるが、まあ確かに雨の日に多少雨滴は少なくできるのだが完全に取れる訳でもない。役には立つが、これからOdysseyを買う人に強いて推奨するオプションではない。

9 左右独立エアコンは、運転席左右、および後部座席のエアコン温度設定をそれぞれ独立して行えるもの。我が家の様に、暑がり系でエアコン大好き人間の私に対して、寒がり系でエアコンの風が嫌い人間の妻というようなケースでは、これは実に役に立つ。同様の家庭には推奨したいオプションである。

10 キーを持っていれば、車に近づいてドアノブを触るだけで開錠されるもの。これも子供を抱きかかえて乗り降りしなければならない我が家のようなケースでは、実に便利で推奨したいオプションである。

11 全グレード、他のオプションの組み合わせによらず選べた。

12 ハンドルに応じてヘッドライトの向きが変わる機構。確かに違いはあるが劇的に夜間の視界が良くなる、というほどでもない。もともと特に欲しかったわけではないのだが、サイドエアバッグを付けるためには組み合わせ上これも選ばざるを得なかった。